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Education
日本よりすごい??インドの数学教育の特徴
March 26th, 2020
日本よりすごい??  〜インドの数学教育の特徴〜 近年、インドはIT大国と称され、インド人がグーグルやマイクロソフトなどグローバル企業のCEOとして活躍し、多くの優秀な理系人材を輩出しています。なぜ、インドでは優秀な理系人材が育つのか、その秘密を今回はインドの教育事情から紐解いていきたいと思います。 インドの教育制度 インドでは,教育は中央政府と州政府が共同で行うことになっていて就学年数などは州により少しずつ違います。しかし、基本的には5・3・2・2制で、小学校が5年,中学校が3年(6~8年生),中等学校が2年(9,10年生),上級中等学校が2年(11,12年生)となっています。義務教育は5歳の1年生から13歳の8年生まであります。 インドの小学校の入学基準は、「その年の3/31までに満5歳になっている者は、その年の4月1日に第1学年に入学する」なので、日本よりも1歳早く小学生になるイメージです。 加えて日本と大きく異なるのは、上級中等学校2年生(12年生)のときに修了資格のための全国共通テストがある所です。このテストの結果は,留年か卒業かだけでなく、大学への進学にも影響するため,生徒たちは一生懸命勉強しています。   数学の学習進度が早く、内容が多い 日本とインドを比べてみると、数学に関してはインドは学習進度が早く、一度に学ぶ単元の内容が多いという特徴があります。 例えば、東京都葛西にある「グローバルインディアン・インターナショナル・スクール(GIIS)」というインド人学校では、現地と同じカリキュラムで進めています。ここでは幼稚園のK2(4歳半~)から『2の段』や『5の段』の掛けと簡単な足し算や引き算を始め、G2(日本の小1)では割り算、G3(日本の小2)では3ケタ同士のかけ算も教えるそうです。 日本の学校では、九九を習い始めるのは小2からで、九の段までしか習いません。しかしインドではダースの計算に便利なので、12の段まで暗記している人が多いそうです。また、小学校でも20の段まで暗記するよう指導されるため、弊社インド人スタッフも小学校の時に20の段を学習したとの事です。 ちなみにインドのG3年生(日本の小2)で学習する3桁同士のかけ算は、日本ではゆとり教育の導入時に削除されてしまっています。こうしてみると、インドの数学の進度が日本よりずっと早く、内容もより多いことが分かります。