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ITエリートの宝庫 インド工科大学(IIT)

2019-10-02 13:03:23

ITエリートの宝庫 インド工科大学

今やIT大国となり、世界中にIT技術者を送り込んでいるインドですが、近年、名だたるグローバル企業がこぞってインド人学生の採用に乗り出しています。 そして数ある大学の中で企業に最も人気なのが、インドの最難関大学であるインド工科大学(通称IIT)の学生です。今回は、IITとインドの就職活動事情についてご紹介します。

インド工科大学(IIT)はどんな大学?

インド工科大学(IIT)は毎年約1万人の定員に対し50万人以上の応募、つまり、倍率50倍以上にもなるインド最難関の大学です。東大が3倍、ハーバードが20倍ですから、その競争の熾烈さが伺えます。 よく「アジアのMIT」と称される事もありますが、「IITに落ちたからMITに行く」と言われるくらい狭き門となっています。

その難関を突破した学生たちの優秀さは折り紙付きで、毎年多くの新卒学生が数十人単位でアマゾン、グーグル、マイクロソフト、フェイスブックなどトップ企業に採用されます。

また、卒業生にも有名企業の経営者たちが多数おり、例えばサンダー・ピチャイ(現グーグルCEO)、ナラヤナ・ムルティ(インフォシス初代CEO)、ニケシュ・アローラ(元ソフトバンク代表取締役副社長)などは、現役生にとって憧れの存在です。

IITは、全部で23校(2017年)。インド各地にキャンパスがあり、各校は共通の入学試験を実施するなどの連携しているものの、それぞれ独立した運営をしています。IITは、IT分野で成功を夢見る若者の憧れの的ではありますが、23校で各校の特徴があり、インド人材開発省発表によると2019年のランキングトップ5は下記のようになっています。

1.IIT マドラス校

2.IIT デリー校

3.IIT ボンベイ校

4.IIT カラグプール校

5.IIT カーンプル校

IITの就職活動事情

IITの学生の多くは、卒業後アマゾン、グーグル、マイクロソフトなどの大手グローバル企業を目指し、就職活動を行います。では、具体的にIITの学生はどの様に就職活動を行うのでしょうか?

IITの就職活動は、日本とは全く違うシステムで行われており、必ず大学の就職課を通さなければなりません。

まず、企業側は、大学の就職課に必要書類を提出し審査を受け、この評価でランクがつけられます。就職活動解禁日は12月1日なのですが、ランクが高い企業から先に学生と会う事ができるというシステムになっています。

この審査基準は非公表ですが、給与、知名度、福利厚生、成長性など、様々な面から総合的に評価されます。ですから、確かに大企業の方が有利ですが、インドで無名でも、経営が安定している・事業内容が魅力的・インド人の受け入れ体制が整っているなど、長所をきちんとアピールできれば、早い日程の枠を獲得する事ができます。実際に、インドで知名度の低い日本企業も、早い枠を獲得しています。

次に、審査が通ったら、大学が指定した日にキャンパスに行き、採用活動を行います。 企業はこの指定日にしか採用活動ができません。またその日の内に、説明会、採用試験、合否決定と全て終わらせるルールとなっています。 学生も1社から内定が出たら就職活動は終了となるので、日本の様に複数内定をもらい天秤にかけるということもできません。

日本企業もインド人学生獲得へ

大企業は優秀なIIT学生には年俸1000万円以上という破格のオファーをしている所も多数あり、インド人学生獲得競争はますます熾烈になっています。

この世界の動きを見て、日本の企業もインド人学生採用に乗り出し始めています。

2018年、メルカリ、ヤフー、楽天、日立製作所などの日本企業がIIT各校に赴き採用活動を行ないました。その中でもメルカリは32人もの学生獲得に成功。メルカリはインドではサービス提供しておらず、知名度はありませんでしたが、不利な状況にも関わらず獲得に至った背景には、地道な広報活動にあります。

メルカリの田面木宏尚執行役員(右)とインド人エンジニア・ビシャール氏 出典:https://style.nikkei.com/article/DGXMZO24759350Y7A211C1000000/

メルカリは、2017年10月、インドのマドラスでのソフト開発コンテスト・ハッカソンを開催。トップ10入賞者を日本ツアーに招待し、その中にメルカリ本社の企業訪問を組み込みました。また全ての様子をSNSで広め、知名度アップを試みました。また、メルカリには外国人スタッフをサポートする専門のチームがあり、住居・語学・ビザ取得など支援が得られます。この様な社内環境の整備も就職課からの高評価につながり、面接日の初日を獲得できたのでしょう。

メルカリの様なインド人受け入れは、官民問わず、様々な分野で広まっており、例えばGMOリサーチ では既にインド人エンジニアが入社済み。それがきっかけとなり、インド工科大学マドラス校(IITM)の在学生のインターンシップ受け入れをスタートしています。

また東京大学は、IIT学生が夏季数か月の奨学金付で、研究室でインターンを行うプログラムを提供しており、今後もこういった日印間の人材交流はますます進むと予想されます。

インド人の受け入れは、もはや日本のスタンダードとなりつつあります。しかし、現地で学生を採用するのは大変な労力が要り、英語を話せるスタッフが社内にいなければなりません。 しかし弊社であれば、日本語力のある優秀な人材をご紹介する事が可能です。また、日本語が堪能なインド人スタッフもおり、入社後も継続してエンジニアへのきめ細かなサポートをさせていただきますので、いつでもお気軽に弊社までご連絡下さい。

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