2020年11月におけるインド・コロナ禍の状況は?
10月14日、新型コロナウイルス感染者数がアメリカに次いで世界で二番目に多いインドでは、「ディワリ」が行われました。ディワリはヒンドゥー教暦の新年を祝う日で、この期間は各地に散らばった家族が一堂に集まり、食事をしたり買い物を楽しんだりします。
インドでは、夏から秋にかけてお祭りシーズンとなっているのですが、夏に自粛をした反動がディワリシーズンで来ているようです。
そのため、9月中旬以降、インドでは新規感染者数は減少していましたが、11月に入って首都デリーなどではクラスターが発生。新型コロナウイルスの1日の感染者数が8000千人を超えるなど、感染の再拡大が懸念されています。
インドのリモート開発の状況
2020年11月現在、インドのロックダウン措置は、新規感染者数が9月中旬をピークに減少傾向にある事から、段階的に緩和されています。しかしインド情報相は、IT企業へ2020年12月末まで在宅勤務するよう通達しており、インド大手IT企業のTATA、Infosys、Wiproの90%以上の社員は、現在もリモートワークを実施中です。中でもインド最大手のTATAは、2025年まで全45万人の従業員の内、75%の在宅勤務を継続させる方針を発表しています。
このような状況の中で、「グローバルジャパンでは、どのように開発を進めていますか?」とお客様からご質問をいただく事がありますが、元々、インド人エンジニアはアメリカとのオフショア開発での経験が長く、日頃からリモート開発を行ってきたため、原則在宅勤務で変わらず開発を進めております。
下の図は、2020年7月、ライムライト・ネットワークスがロックダウンの際にリモートワークを行った日本、韓国、シンガポール、インドのアジア4ヵ国の1,000人のプロフェッショナル対象行った調査です。
これによると、リモートワークにおいて会社が用意したシステム環境について、「システム的な問題はなかった」と回答したのは、インド56.3%、日本40.2%。
リモートワークは「生産性が上がる」と回答した割合は、インド91.8%、日本65.2%となっています。この事からも、インドでは日本よりずっとリモートワーク環境が整備されているという事が分かります。
実際、弊社のインド人エンジニアはインド在住ですが、全員が同じ地域に住んでいる訳ではありません。しかし、以前よりリモート開発に適したツールをいくつも使い分け、コミュニケーションを密に取りながら効率的に共同作業をして参りましたので、コロナの影響はほとんど無く開発できております。
緊急事態宣言によるリモートワークへの移行に際し、会社が用意したシステム環境は万全でしたか?
リモートワークの方が仕事の生産性は上がると思いますか?
エンジニア向けの支援
先にお伝えしたように、インド人エンジニアはリモートワークに慣れていますが、やはり突然のロックダウンで多少の混乱があったのも事実です。例えば、ノートパソコンしか持っていないため作業効率が上がらない、自宅に作業スペースがないなど問題も見られました。そこで弊社では、インド在住のエンジニアにパソコンやデスクなどを支給し、リモートワーク環境整備を行っております。エンジニアはプロジェクトのオファーを受けたら直ちに万全の体制で開発に取り組む事ができます。
インドでのオフショア開発では、日本からインド側の作業が見えにくく、ご心配になる事もあるかもしれません。しかし、弊社ではブログなどを活用しながらインドの様々な情報を発信し、「見える開発」を心がけて参ります。ご不明な点がございましたらいつでもお答えいたしますので、お気軽にお問い合わせください。